芦田愛菜ちゃんの慶應義塾大学医学部への内部進学内定の報道が話題になりました。
その審議の程は置いておいて、その中で気になったのが彼女は「病理医」になりたいという夢を持っていることでした。
普通は医師を目指すにしても、外科医、内科医、産婦人科医、小児科医などわかりやすい科目を目指すことが多く、いきなり病理医なんて思い描かないものです。
病理医ってどんな仕事なんだろう
皆さん「病理医」って知っていますか?
通称「お医者さんのお医者さん」とも呼ばれているようですが、医師が患者の病名を確定診断するために最後に検査や分析を依頼し相談するのがこの「病理医」なのです。
もちろん医師国家試験に合格した正式な医師免許所持者ですし、医師研修では一通りいろいろな科目(外科、内科など)の医療業務も経験しています。
日本病理学会のホームページでは、病理医の本業は、「病理解剖(剖検)」、「組織診断(生検および手術材料)」、「細胞診断」が主な業務と紹介されています。検査オーダーを出した診療科との合同カンファレンス、院内医療安全検討会のメンバーとしての発言、最近では患者さまに直接説明をするために「病理外来」を設置する病院も出てきているようです。
病理医の数は、医療施設に従事する医師数311,963人のうち病理診断科に所属するには1,993人。これは医師全体数の0.6%に留まります。
病理医はかなり貴重な存在であると言えるでしょう。※数字は2020年公表数字参考。
多くの医師希望者は「患者の命を助けたい=患者と直接向き合いたい」となるものですが、この病理医と言う業務はまず患者を直接診察することはありません。あくまでその患者の担当医とだけやりとりします。先に書いたように、最近では病理医外来を設置し病名診断に関しての説明や相談を直接やれるようにはなってきているようですが、やはり主業務は担当医の依頼による診断となります。
病理医が主役の漫画「フラジャイル」で一躍有名になった医師の仕事です
我が子の医学部受験を戦う中で、ある程度医師の世界も知った気になっていましたが、「病理医」と言うものを知ったのは恥ずかしながら漫画「フラジャイル」を通じてでした。
ただいま連載中の漫画ですが、多くの漫画が外科医や産婦人科医を主役にする中で移植の医療漫画と言えるでしょう。
医学部に通う我が子と一緒に新刊が出るたびに楽しみに読ませていただいていますが、我が子曰く、漫画とはいえかなり正確に病理医の仕事を捉えているそうです。
現在22巻まで出版されていますが、我が子は全巻持っています。
多分、医学部生の我が子が全巻持っているのはブラックジャックとこのフラジャイルだけではないかと思います。
病理医を目指すなんて芦田愛菜ちゃんは素晴らしい
芦田愛菜ちゃんがこのフラジャイルを読んだかどうかは知りません。
でも想像するに読んだのだろうな〜と思っています。
出なければ絶対、医学部受験の前に「病理医」を目指しているなんて発言は出ないと思うのです。
この漫画はドラマ化もされていて、2016年に長瀬智也と武井咲を主人公役に放映されていたのでそちらのドラマを見たのかも知れませんね。
※写真引用:フジテレビ公式HPより
まあ、ここで言いたいのは、どこで知ったかではなくて、この「お医者さんのためのお医者さん」とまで呼ばれるとても専門的な知識と経験が必要な医師を選んだ彼女の素晴らしさです。
本気なんだなと思います。
芦田愛菜ちゃんがまずはどの大学でもいいから医学部入試を突破し、医学部生になることを超期待し祈ってあげたいと思います。