2022年に入学の防衛医科大学校(以下防衛医大)の一次合格者が12月2日に発表されました。
まずは、受験生の皆さん、そして保護者の皆さんお疲れ様でした。
そして見事合格された方、おめでとうございます。2次試験に向けて体調を整えてください。
残念ながら不合格だった方、まだ本当の入試はこれからです。ここで落ち込んでいる暇はありません!本番に向け、頑張ってください。
全国の超優秀な生徒ばかりが受験しているのです。落ちても何もあなたに学力がない訳ではありません。
ちなみに、防衛医大入試でよく言われる「繰り上げ合格がどんどん出る」のは2次試験後の最終合格発表の話です。
1次では繰り上げ合格はありませんのでご注意ください。
では、2022年の1次合格者数値から色々考察して行ってみたいと思います。ただ、あくまでも医学部生を子供にもつ父親としての意見だということを忘れないでくださいね。
まず、1次合格者数ですが、各エリアの自衛隊協力本部で個々の担当エリアの合格者が発表されますが、まとまったものは防衛省も医科大も出されないのが通例です。
そこで、各自衛隊協力本部の発表をホームページで拾っていくと、
目次
2022年度(第49期)防衛医大1次合格者は929名
令和4年度の1次合格者は、合計929名!
男女比は、東京都と茨城県しか発表されていないのですが、
●東京:男子170名、女子59名
●茨城:男子20名、女子3名
という内訳でした。出願数も女性は少ないのでこの男女比はやもえないものだと思います。
出願人数や受験者数が発表されていないため倍率などは不明ですが、昨年2021年度分の発表を参考にしながら比較してみましょう。
2021年度(第48期)の最終実績と比較して見ると
昨年度の入試結果は
受験者数:4883名
1次合格者数:946名
最終合格者数:329名(定員85人)
倍率:14.8%
という結果でした。
定員85名に対して合格者が329名というのは、それだけお試し試験目的の受験者が多くて合格辞退者が異常に多いのが防衛医大ならではの特徴と言えます。
昨年の1次合格者が946名に対して今年は929名。
定員は同じ85名ですが、少し合格者が減少しています。ただ、何か意図を感じるような減少幅ではないように思いますが、専門家ではないので、なんとも言えません。
2次試験の目的と合格者を予測してみると
昨年の入試内容との変更点に「今まで2次試験で出題されていた小論文を1次試験に盛り込む」というものがあります。
そもそも1次試験も今までは2日にわたり行われていたものが1日に集約されている中で小論文もやってしまうのですが、受験生の皆さんは大変だったでしょう。
そうなると、これから行われる2次試験では
●口述試験と身体検査
のみということになります。2次は試験でふるいにかける!というよりも、頭脳的に優秀な人材ばかりの中で、あとは自衛官としてやっていける体力や身体か、そして、医師として自衛官としての適格者かを見極めるのが2次の主な目的なのでしょう。
余程のことがないかぎり、不適格者と判断されることはないでしょう。
そもそも1次の合格者929名全員が2次試験を受けに来るわけではありません。
皆さんも知っての通り、受験者はもちろん、1次合格者に至っても全員が防衛医大を第一志望にしているわけではありません。
ですから、929名の内2次試験を受験する人はかなり減少していきます。
正式な発表数字はありませんが、2次を受験した我が子の感想としては、かなりの数が辞退していたようでした。
これは私の私見ですが、今年は30%以上が辞退するんではないかと読んでいます。
最終2次の合格者はどうなる?
例えば、929人の70%が2次を受験したとすると、650人ほどが受験人数となります。
昨年の合格者は329名出していたので、約50%は合格することになります。
そして、さらに、この329名の最終合格者も希望の大学が合格すると次々に合格を辞退していくので、いわゆる防衛医大名物の補欠繰り上がり合格が毎日のように出てくるのです。
コロナ禍の中、経済的理由で合格辞退者が減少するかもしれない
コロナ禍の中、家庭収入が減少し教育費に多くを避けなくなってきています。医学部となると尚更です。
国立ならまだしも私立のように2000万〜5000万を6年間で支払える家庭はそれほと多くはないはずなのです。
そのため、医師になりたいけど学費が出せない家庭の受験生が、医師になる勉強ができ、しかも給与がもらえる防衛医大を本気で目指すようになるのは不明の理です。
ですから、今年度は繰り上げ合格者は少し減少するかもしれません。
それでも一説には繰り上げ合格まで入れると1次合格者の80%前後が合格するとまで噂されているので、もし2次で不合格でも希望を持ち続けてほしいと思います。
その辺りの「合格と繰り上げ合格に関する記述」はこちらの記事をご覧ください。