私のブログは、国立大学医学部を目指す人に向けたものであったんですが、とても防衛医科大学校の受験についての問い合わせが多く、驚いています。そこで、今回は我が子が防衛医科大学校を受験する際に、父親として知りたかったことを一覧にしてQ&A形式でまとめてみました。ご自分の知りたいことだけをご覧ください。また、各Q&Aで答えをより詳しく説明しているページがある場合はリンクを貼っておきますので、そちらで詳しくご覧ください。
目次
父親の立場で防衛医科大学校受験の受験や学校の事で知りたかったQ&A
知りたかった事をカテゴリー別に分けています。目次から知りたい事を選んで読んでください。※以下防衛医大と略語で表現します。
Q:【入学試験に関する事】
防衛医科大の難易度や偏差値は実際どれぐらいか?どの医学部に相当しますか?
発表している予備校などによっても多少の誤差はありますが、おおよそ偏差値68程度かと思われます。
偏差値だけで見ると、同じ国立大学医学部では岡山大学や北海道大学といったところで、国立医大の全体の中では中間ぐらいの偏差値となりますが、実際に正規合格するためには、東大や京大、早稲田、慶應の理系学部に合格する学力が求められます。
ですから単純に偏差値だけで判断はできません。10月に1次試験が実施されるためまだ受験勉強の追い込み時期である現役生よりは浪人生の方が有利と言われれています。
また、多くの場合、防衛医科大に合格できるレベルの受験生は他の国立大学医学部にも合格できる場合がほとんどのようです。
逆に防衛医科大学に落ちても国立大学医学部には合格する受験生も多くいる事から、この学校のレベルの高さが伺えます。
防衛医大に合格する力があれば東大(理三以外の学部)に合格することができるというのは本当?
この質問は、ネットでも多く見ることのできる質問ですね。難関大学の難関度を知るのに、東大や京大が引き合いに出されるのは仕方ないですね。
答えは正解でもあり不正解でもあります。というのも単純に比較できるものではないからです。
防衛医大をお試し受験する受験生は、東大や京大、他大学の医学部を志望している生徒が多い事で知られています。
結果、そのようなライバルを差し置いて合格できるということは、東大に合格できる学力があると言えるのかもしれません。
よく言われるのは、防衛医大に限らず、どこであれ国立大学医学部に合格できる学力があれば、東大でも学部を選ばなければ合格できるというような言い方をされることは多いかと思います。
防衛医大は国立と併願できますか?
防衛医大は大学ではありません。防衛省管轄の自衛隊組織の一つです。
ですから大学受験の一切のルールに縛られる必要はなく、正確には併願ということにもなりません。
また、一時試験も10月下旬、二次試験が12月中旬、と国立大学の試験とかぶることがありません。
試験内容も、比較的東京大学の試験傾向に類似しているようですが、特別に防衛医大だけに向けた特別な試験科目があるわけではないので、国立大学医学部に向けた受験勉強の延長で試験に臨むことができます。
※ただ、防衛医大の赤本は目を通しておく必要はあります。
願書が9月提出と早いので注意が必要です。
また、注意しなければならないのは、通常の大学では国立、私立とも高校卒業相当の資格以外では上限年齢制限はありませんが、防衛医大では「入学年度の4月1日時点で18歳以上21歳未満の者 かつ高卒者(見込含)又は高専3年次修了者(見込含)」と制限があります。
多浪生や再受験などをされる場合は注意が必要です。
どれくらい合格するの?補欠合格とはどういう制度ですか?
防衛医大は正規合格になっても辞退する人がとても多いため、実際の合格定員の3倍以上の合格者を出します。
それでも辞退者が多く出て、必要な入学定員を満たせなくなるので、それを見越して「補欠合格」を出しておきます。これは、合格辞退者が出たら繰り上げで合格になる候補になっていますと言う証です。
補欠合格者の中から成績順に繰り上げ合格になっていきますが、かなりの人数が繰り上げ合格になっていくようです。
2019年度の実績でいくと、若干実数と異なるかもしれませんが、
- 志願者:6119人
- 受験者:5516人
- 合格者:283人
- 入学者:84人
となっています。募集人数は85名ですが、合格者が283名と多いのは、多くの学生が合格辞退をするから、多めに合格者を出しているのです。
それでも事態者が多く出るためこの合格者数でも不足する事が予想できるため、かなりの人数を補欠合格にし、その中かから繰り上げ合格者を成績順に出していくのです。
その繰り上げ合格の連絡を受けた受験生も、合格を辞退することが多く、さらに次の繰り上げ合格が必要になると言うことを繰り返します。
それは、3月末時点で定員を満たすまで繰り返されるのです。
■補欠合格とは?
補欠合格とはあくまで補欠であり、合格という意味ではありません。
正規合格者が合格辞退した場合のみ、繰上げ合格の可能性があるというものです。
補欠合格制度は他の大学でも取っているので珍しい制度ではありませんよね。防衛医大では合格辞退者が非常に多いことで有名です。
正規合格者とは別に、補欠の合格者をかなりの数出すようです。
何故このように辞退者が多いのかというと、お試し受験が目的で受験する生徒が多いためと、第一志望が他の国立医大だったりする受験生が多く、防衛医大を合格するレベルの受験生は多くの場合、国立や私立の医大も合格しそちらに流れるためです。
ですから、国立大学医学部の合格発表の時期になると、この補欠合格者が繰り上げ合格の連絡が来る来ないで気を揉むことになります。
ネットではこの話題で毎年盛り上がるのが恒例となっています。
防衛医大は自衛隊入隊と同じということは体格や体力が必要ですか?
二次試験では、口述試験、小論文試験及び身体検査が実施されます。
身体検査では、男性で155cm以上、女性で150cm以上という基準があり、その他にも、太り具合(身長と均衡を保っているもの)や肺活量、病歴などが審査対象となります。
将来医官となる防衛医科大生といえど自衛官であり、それ相当の訓練に耐えうる心身の状態は求められますが、よほどの病歴や体躯が基準外でない限りは問題ないでしょう。
Q:【医学科に関する事】
他の大学の医学部と何が違うのでしょうか?
防衛医大を一般の大学と同じように考えている人は意外に多いようです。
医師免許を取得できるコースであることは同じですが、実は全く異なる性質を持ちます。
大きな違いをいくつか挙げてみましょう。
- 防衛医大は大学ではなく、防衛省の教育機関です。ですから、卒業しても大卒ではなく、高卒となります。
- 防衛医大に入学するということは自衛隊に入隊する事を意味します。いわば、自衛隊への就職です。
- 医師になるための授業の他、自衛官としての教育訓練も受けなければいけません。
- 毎月の給与(120200円/月)と、年に2度のボーナスが支給されます。
- 全寮制です。しかも寮費や食費は無償。但し相部屋(仕切りあり)。
- 医師免許取得後9年間は医官として自衛隊に勤務しなければいけません。
これらの違いはとても大きな違いだと思います。ここに入学することは自衛隊に入隊することだという覚悟が必要なのです。
頭では分かっていても、いざ入学して見るとあまりにギャップがありすぎて入学後すぐ辞めていく生徒も5名前後はいるようです。
医師国家試験を受けるのは他の医学部と一緒なのだろうか
自衛隊に入隊すると、大型免許が取れたりと色々な資格を持つことができると聞きますね。確かに免許を取得する機会は多いでしょう。必要ですから。
ただ、それは特権として無条件に与えられるものではなく、一般の人と同じ各種資格試験を受けて合格する必要があります。条件は一緒なのです。
当然、医師免許も同じで、医師国家試験を他の医学部卒業生と共に受験し、合格した人のみ医師になることができます。
2019年度の防衛医大卒業生の医師国家試験合格率は86%でした。
決して高くはありません。80校中68番目と少し不名誉な成績だったようです。
※ただ一般の大学の場合は、医師国家試験を受からないようなレベルの生徒は、そもそも卒業試験を合格にせず、大学6学年で留年させることが多く、その結果、医師国家試験の合格率が高くなっているだけという話もあります(事実のようです)。
防衛医大は基本6年生は全員医師国家試験を受験できるため、どうしても他の大学よりは少し合格率が落ちるのでしょう。
防衛医大生の身分は何になりますか?
医官になる前の、学生の身分は、防衛省職員(特別職国家公務員)であり被服、食事等は、すべて貸与又は支給されます。
在校中は、毎月所定の学生手当が支給されるほか年2回の期末手当が支給されます。
入校の際の入学金及び授業料等は徴収されません。本人の医療費は、防衛省の病院等で受診した場合はすべて国が負担します。
学生は、防衛省共済組合の組合員となり、その給付が受けられるほか、各種の福祉制度があるそうです。
防衛医科大学を卒業して医師国家試験に落ちてしまったら扱いはどうなりますか?
残念ながら防衛医大を卒業したのに医師国家試験に不合格となった場合は部隊の衛生隊員として勤務し、翌年の国家試験に向けて勉強することになります。医師国家試験は何度でもチャレンジできます。
ちなみに、国家試験に合格すると曹長の身分で幹部候補生学校に入校し、6週間程度の基礎教育を受けたあとに2年間自衛隊病院での臨床研修が開始されます。
卒業後は最低9年間は自衛隊で勤務しなければなりません。
9年間の勤務をしない場合は償還金を支払う必要があります。
自衛隊としての訓練で銃を扱ったりしますか?
はい、扱います。男女とも自衛官として一通りの訓練を行います。その中で射撃訓練も含まれます。安全には十分配慮されて行われますので安心です。将来、自衛隊員の疾病を扱うことになる医官として、銃の扱いの経験をすることは大切なことの一つだと考えられます。
Q:【医師になった後に関する事】
他の医学部卒の医者と同じような医者になれるのでしょうか?
答えは同じ医者です。医学知識は、同じ医師国家試験に合格している訳ですから同等です。
ただ、医者としての倫理観・使命感は強く、特に公共への奉仕精神は比べものにならないでしょう。それはそういった教育も受けるので当然です。
自衛官としての心構えの第一番に掲げられている文面は「祖先より受けつぎ、これを充実発展せしめて次の世代に伝える日本の国、その国民と国土を外部の侵略から守る」となっています。
医官といえど自衛隊隊員であることに変わりはありません。
実施的な医師としての技術や経験値としてはどうなのか?
これは単純に比較することはできないでしょう。他の医学部生と同じように、臨床研修で様々な診療科を回り、自分にあった科を選ぶ権利もあります。
当然産婦人科もあれば外科、精神科と全て揃っています。
ただ、一つ大きな違いとしては、医官として勤務するのは防衛医大や各地の自衛隊病院となります。
様々な病院を見る機会は非常に少ないと思われます。そのため、患者の多くが自衛官であるため、多くの症例に出会う機会が少ないと言われているようです。
ただ、それがどの程度なのか、またそれが医師としての資質にどれだけの影響を与えるのかはわかりません。
研修医制度は同じようにあるのでしょうか?
研修医制度は同じようにあります。防衛医科大学校病院と管理型臨床研修病院(自衛隊中央病院)のいずれかに全員が勤務することになります。
他の医学部のように、マッチングという制度で卒業した病院以外に勤務する機会はありません。
ちなみに、防衛医大のHPでは研修医としての過程を次のように定義しているようです。
防衛省における医師である幹部自衛官(医官)に対する臨床研修は、防衛省訓令に基づいており、
●卒業後まず2年間の前期研修(防衛省において「初任実務研修」と呼称。)を実施。
●その後2年間の部隊医務室等の勤務を経て、さらに専門的な2から3年間の後期研修(「専門研修」と呼称。)を行う。
初任実務研修は、医師免許取得後2年未満の医官に対し、自衛隊医療にふさわしい総合臨床医としての診療に関する知識及び技能を修得させるとともに、医官としての資質の向上を図ることを目的としている。
医官を辞めて普通の病院に勤務したり開業したりできますか?
答えは出来ます。ただし次のような条件が付きます。
●医師免許取得後9年間は自衛隊で医官として従事すること。その後の選択は自由。
●9年を待たずして自衛隊を辞める場合はその残年数によって計算された償還金を支払わなければいけません。
償還金とは、医師になるために多くの税金である防衛省予算を使ってきたわけで、その分を返納するようなものです。
医師免許取得してすぐに辞めた場合は、おおよそ5,000万円が請求されることになるので、なかなかできるものではありませんが。
博士号は取得できますか?
答えは取得できます。ただ、他の医学部生とは違い防衛医大の中にある医学研究科での習得となります。
ここに入るには試験があります。医学研究科では、医官等に対して、近代医学に立ち後れることのないように医学の現状及び将来に対応しうる医学研究能力と指導的能力を修得させ、自衛隊の保健・医療水準の向上を図るため、学校教育法に基づく大学院医学研究科(博士課程)に相当する医学研究科(医学研究課程)で修業年限4年の教育が行われます。
医官になったらどんな仕事をするでしょうか?勤務地は?
医官になった後も、各種の研修過程があります。それは他の医学部生が専門医になったり、博士号を取得したりする過程の自衛隊番があると思ったらいいでしょう。
そうした研修を重ね、医官として臨床現場に勤務する場合は、次のような勤務先が主になります。
【医療機関】
(1)病院自衛隊中央病院及び自衛隊地区病院では、隊員及び家族の診療や各種の調査、研究を行っています。
(2)医務室(診療所)部隊等には医務室(陸115か所、海43か所、空28か所)があり隊員の診療、健康診断、予防衛生、食品衛生、防疫等を行っています。
【主な勤務地】
自衛隊中央病院、同札幌病院、同大湊病院、同三沢病院、同仙台病院、同横須賀病院、同富士病院、同岐阜病院、同舞鶴病院、同阪神病院、同呉病院、同福岡病院、同熊本病院、同佐世保病院、同別府病院、同那覇病院
【衛生部門の現状】
現在約1,000名の医官・歯科医官が全国の自衛隊病院、陸・海・空の部隊、駐屯地・基地・艦船等の医務室で活躍しています。
自衛隊員と同じく、勤務内容が国家機密であることも多く、例えば潜水艦などに乗船すると2〜3ケ月は戻らず、しかもどこにいるかも家族には知らされないそうです。そうした勤務で、私たち国民の安全保障を担ってくださっている訳です。
Q:【お金に関すること】
防衛医大は本当に入学金も授業料も不要で、逆に給料がもらえるのですか?
はい、そうです。何度も記載していますが、防衛医大に入学すると言うことは自衛隊に入隊すると言うことです。
学生時代の身分は、防衛省職員(特別職国家公務員)扱いとなるので当然給与も支払われます。
給与の額は下記参照。
辞めた時の償還金はどれぐらいですか?
在学中であれば、退学時に償還金を請求されることはありません。給与の返金義務もありません。
医師国家試験に合格した後で辞める場合のみ償還金が請求されます。
医師国家試験合格直後で辞めると、約5,000万円程度の償還金が請求されると言われています。
卒業後9年間勤務義務がある内、勤務年数を重ねるごとにこの償還金の金額は少なくなっていくそうです。
単純計算では1年あたり550万円程になります。「550万×残年数=償還金」を一つの目安にしてみてください。
ちなみに、防衛医大と同じく自衛隊幹部候補生を育成する防衛大学がありますが、こちらも卒業後に辞めてしまった場合も償還金が請求されます。
こちらの場合は、国立大学4年分の授業料に相当する額で約250万円程らしいです。
防衛医大の場合は、多くの税金である防衛省予算を投入して医師になる教育をしていますので高額なのは当然です。
辞める場合、このように高額な償還金が必要となる訳ですが、実際に稼業の病院を継ぐから親が準備するとか、民間病院がお金を準備してくれて引き抜かれるなどという理由で辞めていく人もいるようです。
防衛医大生としての給与はどれぐらいですか?
学生手当:月額115,800円(平成31年1月1日現在)→手取り9万円程
期末手当:年2回(6月、12月)年合計額352,170円
その他、被服、食事等は、すべて貸与又は支給されます。入校の際の入学金及び授業料等は徴収されません。
本人の医療費は、防衛省の病院等で受診した場合はすべて国が負担してくれます。
学生は、防衛省共済組合の組合員となり、その給付が受けられるほか、各種の福祉制度があります。
学生時代はどれぐらいお金が必要?
学生期間中は、給与もあり、衣食住の経費もかからないためほとんど出費はありません。
ただ、入学時には、5万円程度は必要備品を揃えるのに、持参した方が良いでしょう。
その後の生活必需品や嗜好品、通信費、趣味などにかかる経費は自己負担となるので、そこは個人差があります。
部活動をする場合はその活動費も必要となります。
余談になりますが、防衛医大の伝統として対番制度というのがあり、新入生1人に2年生1人が世話係兼教育係についてくれ、入学時に必要となる生活備品や文房具などはその対番の2年生が大体買い揃えてくれるそうです。
また、その対番が何かと世話を焼いてくれて、外出時に御馳走してくれたりもします。
逆に自分が2年生なるとそれと同じように1年生にお金を使う番になるので、ある程度貯金をしておいた方が良いようです。
大学の体育会系のノリがあるんですね。
もう一つ余談ですが、防衛医科大といえど他の大学と同じように夏休み、冬休み、春休みがあります。その休暇中に旅行に行く生徒も多いらしく、その為に貯金する傾向もあるようです。
医官になったら給与はどれぐらいですか?
新卒の幹部候補の医官の場合、年収450万円〜500万円程度と言われています。その後は昇級によって給与がアップしていきます。
昇級によって給与がアップしていき、2等陸・海・空佐で年収にして800万円程度、1等陸・海・空佐で年収にして1,000万円程度といわれています。
しかし、なかなか医官は高級幹部への昇格は厳しいようです。そうなると、医師としては低い年収になるのかもしれません。
Q:【学生生活に関すること】
先輩が厳しかったり、自衛隊式のいじめ等の心配はありませんか?
いわゆる本来の「陰湿ないじめ」に相当するものは無いようです。ただし、入学してからの4月、5月はいじめではないかと思えるような上級生(3年生がその役割を担う)からの厳しく理不尽な教育・しつけがあるようです。
一年生はかなり精神的に追い詰められ、疲れ果て、中には辞めて行く生徒もいるそうです。
しかし、これは伝統であり、必要悪のようなものらしく、これから自衛官として、また防衛医大生として生活していく上でどうしても身につけなければいけない習慣や精神性のための教育習慣らしいので、耐えるしか無いようです。
でも、この教育(しつけ)期間が終了すると、180度先輩たちの態度も変わり、親身に指導してくれる先輩、同僚になるそうですよ。安心してください。
ちなみに、寮では2人一部屋(仕切りがあるので実質個室)で同僚は3年生とペアになります。
そして対番という2年生のお世話係が1年生一人ずつに付いてくれて、色々相談に乗ってくれたりサポートしてくれるシステムになっています。
そして、同じ1年生の間でも横のつながりが深く、一生の宝になるようですよ。
いわゆる同じ釜の飯を食った仲間というやつですね。男女の寮は別々ですが、食堂や授業、部活は一緒ですから支え合う仲間も周りにたくさんできるようです。
自由な時間や休暇はありますか?
はいあります。基本授業や訓練は月曜日〜金曜日。土日は休日です。その他、夏休みは25日程度、冬休みは14日程度、春休みは7日程度与えられています。もちろん、忌引きなどの措置もあります。
土日は事前に申請すれば外出も外泊も可能です(ただし、入学して2ケ月程は学生・寮生活に慣れるために外出することはできません)。
門限は厳しいので油断はできません。
規律を破ったり、問題を起こすと○週間の外出禁止!等の罰則もあるようです。
また、身分が特別職国家公務員ですので、一般の大学生のように休み期間にアルバイトをすることは許されませんが、長期休暇中に海外旅行や帰省をすることは可能です。
給料が毎月出るので、それを貯金して、休暇中の旅費にあてる学生も多いようですよ。
全寮制で厳しく自由がないというイメージが強いですが、規律さえ守って入れば、平日以外なら普通の学生のように、休みを楽しむことは可能です。
入寮したら会えなくなるのでしょうか?
そんなことはありません。許可を取れば平日でも面会はできますし、上記のように休日がありますので、帰省も可能です。
軟禁生活を強いられているわけではありませんので安心してください。ただし、あまり会う回数を増やしてしまうと自立心が育たず本人にとっても良くないので、親も子離れし暖かく見守ることが大切です。
また、携帯電話も所持可能ですから、普通に自由時間なら話すこともラインを送り合うことも可能なので、何も心配することはないでしょう。もちろん荷物も届けられるので仕送りとかもできますよ。
スマートフォンやパソコンは持ち込めますか?
持ち込めます。ただし、寮(学生舎)内に限ります。スマートフォンなどの利用が可能な場所は情報保全の観点から使用場所、使用方法、に厳しい制限がかかります。
規定違反を犯すと情報保全義務違反となり、懲戒処分等の厳しい罰則があります。
これに関しては入校案内や入校してからの説明会などで説明されます。
寮(学生舎)内にはWi-Fiは通っていないため、インターネット環境を整えるためには、各自自己負担でプロバイダー契約を結ぶ必要があります。
買い物はどうしていますか?
学校敷地内にコンビニがあるのでそこで日用品は購入ができます。
また土日に外出許可を得てショッピングを楽しむこともできますし、近年はネット通販で購入する生徒も多いようです。防衛省管轄敷地内ですが、ちゃんと量まで荷物は届きます。
部活動は楽しめますか?
防衛医大では部活動のことを学友会と呼び、何かに所属することが奨励されています。
クラブ活動では看護学科学生も一緒になります。体育系、文化系合わせて30種類以上あり、大変充実しています。
ほぼ、毎日、授業の後に食事を済ませ、その後の自由時間2時間程を学友会活動に当てることが多いようです。
大会では、他の大学の医学部と競う「東医体」というものに参加します。
これは医学部特有の学生リーグで、医学部&看護学科生だけのクラブで競うものであり、東日本と西日本で分かれています。
西日本は「西医体」と呼ばれています。
この制度は、医学部&看護学科の学生はどうしても学業が優先となり体力、練習時間に劣ることになり、セレクションなどで運動優先の学生が含まれる他の学部のクラブとは分ける必要があるためです。
また、同じ医療系でまとめることで、将来に向けた横のつながりを作るという役割も期待されています。
病気や虫歯などの治療はどうなりますか?
基本的に敷地が隣同士の防衛医科大学校病院で診察を受けることになります。治療費は全て国費で賄われるため無料となります。
恋愛は自由ですか?
はい自由です。学生であり、自衛官であることを踏まえた上での交際は自由です。医学科、看護学科とも男女が一緒に学びますので、学生同士自然と交際も生まれます。
さすがに学生結婚は難しいですが、実際に卒業を待ち結婚するカップルもいるようです。
まとめ
いかがでしたか。ご自身の疑問や不安の回答がありましたか?もしなかった事項などあれば、コメント欄に追加を依頼していただければ追記させていただきます。他の方の参考になるかと思いますのでよろしくお願いいたします。