急に季節は秋から冬へと季節が変わりつつあり、一気に気温も下がり始めました。こう寒くなってくると嫌が応にも受験が迫ってきたことを肌で感じますね。
医学部を目指している家庭なら、きっと10月には防衛医科大をお試し受験されたのではないですか。我が子は、2浪して医学部に入ったので、私たち家族は、現役、1浪目、2浪目と3度も医学部受験に臨んだ経験があり、今のような肌寒くなる季節になると「あ〜受験シーズンがやってくる」と否応なく感じてしまいます。
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医学部受験は受験生もその家族も辛いものです
今日は、入試情報というより、医学部受験を控える家庭の心情を、我が家のことを思い出しながら少しお話ししたいと思います。
9月頃までは受験生も親も、まだまだ時間があると心に余裕があるものですが、10月に入るとまずは目の前に防衛医大の試験が迫ってくるため緊張感が違ってきます。子供も親もピリピリしてくるのです。一番辛かったのはやはり2浪目の受験前でした。本当に後がない!親も子も追い詰められ感が半端なかったのです。もう2浪だと後がない!って。
医学部は多浪生が多いとはいえ、今年もダメだったら流石に3浪は我が子も親も耐えられないと、今回を最後の挑戦と背水の陣で臨んだ挑戦でした。我が子は今回ダメだったら、自衛隊に入隊するって覚悟を決めていたようです。
普通の学部なら、私立の学費でもサラリーマンでもなんとかなる学費ですから併願してたくさんの大学を受けることが出来たでしょう。チャンスが多い分、試験に臨む気持ちもそれだけ楽ですよね。しかし医学部、特に国立の医学部はそうはいきません。学費のことを考えると、サラリーマン家庭なら防衛医科大か国立大学医学部しか選択の余地がないのが現実です。しかし、防衛医大はとてもレベルが高くて合格なんて望めない。そして国立大学医学部は前期、後期と2回チャンスがある大学もあるけど後期は半端なく倍率が高く、よほど優秀でなければ合格は無理。そうすると実質、国立大学医学部の前期狙い一択しか許されていないのが努力で学力を積み上げてきた受験生の現実なんです。チャンスは毎年1回しかないのに、それに人生をかけるんですからたまらないですよね。
今思えば、あんな辛い思いを3年も連続でよく耐えられたと思います。
その分、合格した時の喜びはひとしおですよ
どんなことでもそうでしょうが、辛く大変な思いをした者ほど、やり遂げるとその達成感、嬉しさはひとしおで、何倍も嬉しいものです。
私は我が子から国立医学部の合格の電話を会社の会議中に受けましたが、そっとガッツポーズをしたのを覚えています。そしてなんか社内を歩いていても足が宙に浮いたような感じでした。さらに、これは意外な思いでしたが、なんか自分が偉くなったような気がしましたね。家族から医者が出るぞー!僕は勝ち組だぞーって。なんか嫌らしいですが、本当にそう思ってしまいました。
そして、もう一つよぎった気持ちは、「助かった〜」でした。皆さんもなんとなくこの気持ち、わかるんじゃないですか?特に浪人生の親御さんは。
なぜ、助かったと思ったのか?なぜなら、もし合格できていなければ、我が子の医学部挑戦の人生はリセット。今までの努力が無駄になるとまでは言いませんが、少なくとも同年代の子達より数年出遅れ、一生不利な人生を歩んでいかなければならないのです。将来医者になれると信じるからこそ、多少の年数の出遅れは覚悟できるのです。医者になれないのなら、出遅れは出遅れでしかないのです。
ですから、そんな人生にならずに済んで「助かった〜」となったのです。
受験生と親御さん、お互いに今の気持ちを伝え合うことも受験を乗り切るためには大切なことかもしれません
このブログを読んでくれているのは受験生だけでなく親御さんも読んでくださっていると思います。受験生諸君に1つ伝えたいのは、親御さんはあなたの人生への責任を背負いながらあなたの受験を応援してくれているということ。あなたが受験戦争で苦しんでいるのを胸が張り裂けそうな思いで見守っているのです。決してあなた1人が辛いのではないのです。それをわかってあげて下さいね。親御さんも、そんな思いをお子さんに伝えてもいいと思いますよ。そしてあなたは1人じゃないよと言ってあげてください。それが、この後、辛い受験戦争をやり遂げ、合格を勝ち取る力になるはずです。
私は我が子の受験の時、そこまで気持ちを伝えることができていたのか?きっとそこまで伝えきれずに我が子を孤独にさせてしまっていたかもしれません。反省を込めて、皆さんにお話しさせてもらいました。