ここでは、高校生の段階で優秀なお子さんを医学部にと考えた親御さんにではなく、まだお子さんが小学生ぐらいの段階で医学部を意識し始めた!という時点からをお話ししていきます。我が家も小学5年生からの取り組みでした。英才教育のように生まれてすぐ始める方もいらっしゃるでしょうが、私は小さなうちは、伸び伸びと育ち、友達と大いに遊び、大いに人間形成をしく時期だと思っています。我が子も、そろばん程度は小学校に入ってしばらくは通わせていましたが、その他は水泳教室程度でした。あくまで我が家の事例ですが、参考になればいいですね。
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小学生のうちに医者になることを夢見させる
親が勝手に夢見ても絶対にダメです。お子さん本人が「お医者さんっていいな」と憧れて「お医者さんになりたい!」と夢見ることが大切です。
過酷な受験戦争に突入するのに、なぜ自分はこんなに辛いことをしなければならないのか!と自問自答した時に、「そうだ医者になる夢を叶えるためだ!」と思えなければ、到底勝ち抜けません。親にそうしろと言われたからなんて、モチベーションにならないのです。
我が家の場合は、母親が早い段階から「お医者さんはいいよ〜」と呪文のようにいっていましたね(笑)そのかい?あってか、小学5年生の頃には、お医者さんになることをぼんやりと夢見始めていたようです。
小学生が医学部受験のスタートです
これは私の結論であり、多くの進学塾の先生方もおっしゃっていることなのですが、医学部を目指すなら「中高一貫校」に進学することが大切です。
中高一貫校の多くは私立の進学校であり、当然中学受験で合格しないと入学できません。この中学受験で、ある程度のレベルの中高一貫校に入らなければ、医学部は本当に遠いものになってしまうと言えます。
もともとIQが高く、特に勉強しなくても常に小学生からトップクラスの成績が取れるような子でしたら、普通の地元の中学に入って、高校受験から頑張っても医学部は狙えるのかもしれません。でも私の子はそうではなかったですし、ほとんどのお子さんがそうではないでしょう。
だからこそ、早い段階である程度のレベルの中高一貫校に入っておかなければ、もう追いつけないのです。マラソンでいうと、第一集団のグループに入っていなければ入賞は狙えないのです。私立の授業料ぐらいなんとか夫婦で稼いでやる!ぐらいの覚悟がもうこの段階で親にも求められて来るんです。
●小学生からの中学受験準備は本人の覚悟と犠牲が必要です。
レベルの高い中高一貫校の中学入試問題は、普通に小学校の勉強をしていて成績が良かったら受かる!というものではありません。小学校の授業で教えないレベルの問題が出題されますので、どうしても受験対策の塾に通う必要があるのです。
小学何年生から塾に行かせたらいいのか?
その答えは、できるだけ早く!です。小学3年生ぐらいからが良いのでしょうが、我が子は4年の終わり頃からの塾通いだったと思いますが、それでは遅いぐらいだったのです。
ここからが、本当の辛く厳しい医学部受験のスタートです。本人は、まだ遊びたい盛りですが、塾に通うようになると放課後すぐに塾に直行し、夜の22時過ぎまで授業です。流石に朝に夜用のお弁当を持たせるわけにも行かず、子供が1人でコンビニでおにぎりを買って済ませることになります。
もちろん、友達と放課後遊ぶことは諦めないといけません。休みの日も予習、復習、模試と余裕がなくなります。この時点で小学生時代の友達は諦めないといけません。何れにしても、学友とは違う中学に進学するのですから小学校の交友とは離れてしまうのですが・・・・
クラスでも中学受験をする子は少数派ですからどうしても浮いてしまいます。
授業も塾の授業内容に比べるとレベルが低くなってしまいますから小学校の授業を受けるのがバカらしくなってきます。
物理的に、親の私から見てもかわいそうだったのは、通学カバンに小学校の教科書と塾の教科書両方を入れていかなければならなかったことです。おそらく5kg以上はあったでしょう。
●親と家族も覚悟と犠牲が必要です。
辛いのは本人だけではありません。親や兄弟も大変です。親は遊びたい盛りの子供を勉強漬けにしている罪悪感に耐えなければなりません。そして塾のお迎えや、塾から帰宅してからの食事の準備などの負担が増えます。
兄弟がいる場合、塾のために他の兄弟がどこにも遊びに連れて行ってもらえないということになります。親は塾代の捻出という経済的な苦労もありますね。私も、お小遣いはかなり厳しい額でした。妻も化粧品や洋服をあまり買ったところを見たことがなかったですね。
あとでお金の話をしますが、塾代で焦っているようではダメです。無事合格したら中学の入学金、教材費、制服代、授業料など公立なら無償だったりするものまで余計にかかります。その準備(貯金)もしていく必要があります。→必要となるお金の話
中学ではだいたい初年度で100万近くかかる場合もありますから親の負担は半端ないです。普通のサラリーマン家庭がこの教育費を捻出していくためには、父親、母親とも医学部に子供を入れるという夢のために歯をくいしばるしかないのです。
中高一貫校入学が必要なのには理由がある
先にお話ししたように、中学受験は本当に大変です。しかし進学校に入れば、当然高いレベルの授業が受けられ、仲間もレベルが高く、競争もありモチベーションが維持できるというメリットがあります。しかも、それに加えて次のようなメリットがあるのです。
●高校受験をしなくても良い→中学生から大学受験準備ができる
高校受験があると中学生活はそのための時間になります。3年間を高校受験に取られて、高校に入ってから3年間だけ大学受験の準備をする生徒と比べて、中高一貫校は6年間も大学受験を目指した準備ができるんです。塾の先生方は高校受験の時間が勿体無い!と言われます。
●子供の頃に、勉強をする習慣や方法、集中力が身につく
医学部受験はとにかく勉強し続けることが求められます。1日に7時間寝て、あとはずっと勉強なんて当たり前。継続して勉強できる集中力と体力、習慣を身につけることがとても大切なのです。
●中高一貫校は、高校2年で3年生までの授業を全て終了させ、高校3年の1年間は全て大学受験のための授業となる。
中高一貫校は大学受験を見据えて、中学の時から授業を早め、中学〜高校の6年分の授業を5年で終わらせ、残りの1年を大学受験のための授業内容にするのです。普通の高校の生徒が敵うはずがありませんね。
もちろん、中学受験のためには小学生から塾に通うことが必要になってきます。その塾代もバカにならないですし、中高一貫校に入れたら入学金やら授業料と経済的には大きな負担として家庭に降りかかります。※金額などは「お金の話」ページを参照ください。
少しでもレベルの高い中高一貫校を狙え!
住んでいるエリアにもよりますが、できるだけ上位の中学を狙いましょう。当たり前すぎることですね。都心部でしたら付属の高校の大学進学実績に医学部がある中学は複数あるはずです。その中のどこかで良いのです。
しかし、そんな苦労をしても、入学した中学、高校で学年で10位以内には常に入っているぐらいの成績をとり続けなければ現役での医学部合格は果たせないのが現実なのです。
ちなみに我が家の場合は、狙っていた中学は落ち、第二希望も落ち、第三希望の中学でようやく合格することができました。小学5年生の時から遊ぶことを諦め、友達も疎遠にし、それこそ寝る間を惜しんで2年間ガンバってきたにも関わらず希望の中学はたて続けに不合格。最後に受けたところでようやく合格できたという経験は、おそらく人生で初の挫折だったでしょう。親としてかわいそうで仕方がなかったです。
でも、最後に小さな子供が苦労してようやく勝ち取った合格、本当に嬉しかったし、安心しましたね。
どこか、助かった〜という気持ちも強かったです。なぜなら、ここで中高一貫校に入れなければ、医学部を狙うのを諦めなければならなかったのですから。
我が子の場合、なんとか中学受験で中高一貫校に入る事ができたため、浪人はしたものの、医学部になんとか合格できたのです。
地元の小学校を卒業して、その流れで試験を受けなくても入学できる地域の中学校に入学していたらきっと医学部になんて挑戦しようとさえ思わなかったでしょう。地元の中学からでは、到底レベルの高い高校に進学する事は難しく、しかも高校1年から進学校に入っても、出遅れてしまっているのです。
まとめ
子供が医師になりたい!親が子供を医師にしたいと思うなら、小学生の時から医学部に的を絞り、受験戦争を始めなければいけない事、理解していただけましたか?
それを、普通のサラリーマン家庭で目指すのは本当に大変な事です。
それは、保護者だけでなく、子供本人に大きな負担と犠牲を強いることにもなるからです。
でも、医師になりたい!という夢には近つけるのです。
皆さんの健闘を祈っています。