今回はちょっと息抜きのお話です。
受験勉強ばかりではこの1年は持ちません。ましては今は自宅学習が中心。そこでちょっとした息抜きにお薦めの漫画を紹介します。
目次
薬剤師にスポットを当てた漫画アンサングシンデレラが熱い!
今、医療業界や医局でちょっとした話題らしいです、この「アンサング シンデレラ」という漫画。今まで数多くの医療漫画が登場して話題になって来ましたが、そのほとんどが医者か看護師が主人公。産婦人科ならコウノドリ、外科なら医龍、そのほかにも精神科医系、美容外科系、麻酔科医系など細かく分かれて色々な漫画が出ていますよね。この数年、ありきたりの医者ものや看護師ものは飽和したのか、病理医が主人公のフラジャイル、放射線技師が主人公のラジエーションハウス、などが登場していずれも人気です。
このアンサングシンデレラは、医療の世界でとにかく期待されているらしいのです。薬剤師の仕事を多くの人が知ってくれるチャンスだ!薬剤師の、そして処方される薬がどれだけ大切なものなのかを知ってもらえる。あわよくば、薬剤師志望者が増えるかもしれない!・・・・と医療現場特に薬剤師の間では期待されているそうです。もちろんん内容はちゃんと専門家が監修していてエビデンス(事実)に基づいているので、面白さやかっこよさ優先のフィクションだらけの医療ものではないのです。
人気が高い漫画だったので、2020年にはドラマ化もされていて、なんと主人公の薬剤師を演じたのはあの石原さとみ。その主人公を支える上司役に瀬野章吾という豪華キャスト。脇を固めるキャスティングも充実していました。一度アーカイブで見られたらいいですよ。
で話をこの漫画に戻します。私自身、なかなか医療の現場を薬剤師の視点から見てみることはなかったのですが、この漫画を読むと考え方が大きく変わりました。薬剤師の皆さんを見る目が変わります。というか、今まで「単に処方された薬を調合して渡すだけの役割の人」と思っていた私が恥ずかしく、かつ薬剤師の方達に申し訳ない気持ちで一杯になりました。
薬剤師の方達は医者と同じくチーム医療を支える人達
薬剤師の方達は、院内薬局であれ、病院外の薬局であれ患者をサポートするチームの一員であることがこの漫画ではよくわかります。医学部を目指しているとついつい医者のことしか目がいかず、他のことを忘れがちですが、これから医者を目指す受験生の皆さんも、受験勉強の合間に読んでおくと視野が広がっていいと思いますよ。
もしですが、最終的に医学部受験できるレベルにまで到達できなかった場合、薬学部を目指すことも視野に入れてもいいのかもしれません。決して逃げ道を用意しておけという意味ではありませんよ。苦しんでいる人を救いたいという高尚な決意を持っているなら、その手段はたくさんあるということを言いたいだけです。
医者だけが偉いわけではないでしょう
医学部に意識が入っていると、とかく他の学部や医療分野の職種を軽く見てしまう傾向にあるようです。それはその資格を得る難易度が桁違いに違うんですから自分たちは格上だという意識が生まれるのは仕方ないでしょう。しかし、一旦医療現場に出てしまうと、医者だけでは何もできない。看護師がいて、放射線技師がいて、薬剤師がいて・・・・。多くのプロが集まって初めて医療が成り立つのです。それを判らせるためにも、この漫画はお薦めだと思います。
なんか、医学部生でもない父親の私が偉そうな事を書いてしまっていますね。つい熱く語ってしまいました。
この漫画、もちろん医学部生の我が子にも読ませています。医療界で話題になっているだけあって我が子も名前だけは知っていて喜んで読んでいました。
ただ、漫画の中に出てくる医療的な部分で見解が違うところがあったりすると、それを説明して来て、ちょっとうるさい時があるのですが・・・・・。
まあ、それだけ医療知識がついて来た我が子のことを素直にすごいと喜んでおくとしましょう(苦笑)
これから薬剤師さんにもっと感謝し、もっと相談しようと思います
この漫画をまだ読んでいない皆さんには、まだこの気持ちはわからないですよね。読んでみればわかります。
いかに薬剤師さんたちが医療の最後の砦であり、患者を支えるチームの一員で頼りになるか。それは病院内の薬局でも、院外の薬局でもです。
フラジャイルという漫画だったかと思いますが、その中でこういうセリフがありました。
「結局、患者を治しているのは薬なんだよな」。
そうなんです。外科的な治療では患部を直すのは医者なんですが、多くの病気を直すのは内科的な治療で、それは薬に頼ることになる訳です。医者は診察をしますが直接自分が手当てできる訳ではなく、結局は薬を処方するだけなんですよね。じゃあ●●さん、お薬3日分出しときますね〜お大事にーって。そうは言っても、疾患の原因を突き止め、それを治療できる薬を処方できるのは医者の技量があって初めてできる事なのですが。
そんなこんなを考えさせられもする漫画なので、ぜひ親子でご一読を。