今回も週刊ダイヤモンドの医師&医学部特集記事を読んでの感想や記事の引用をしてお話をさせてください。受験生もその保護者の方も知っておいた方が良い情報がたくさん掲載されていましたから。さすがにそのまま引用ばかりはできませんから、多少私見も混じりますが、医学部生の父親として、気になることでもあるのでご容赦を。
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コロナ禍で開業医の経営が危ない!
コロナ禍で、東京医科大学の経営問題などがクローズアップされていますが、このコロナの影響を受けて経営が悪化しているのは大病院ばかりではありません。むしろ小規模のクリニックの方が資金力もない分、危機的状況下もしれないそうです。不要不急の診察が避けられ、患者が激減しているのは多くの病院が抱えている問題です。その中で、クリニックの運転資金が尽きかけてきているというのです。特に、クリニックが供給過多となっていた都心部ではそれが顕著に。
東京保健医協会の調査では、90%以上の開業医が患者が減ったと答えているそうです。そしてその内の35%の開業医は患者が昨年対比で患者数が半分以下になったというではないですか。特に影響が大きかったのは、耳鼻咽喉科と小児科らしいです。コロナがちょうど花粉症の時期と重なったことで多くの患者が通院を我慢したんでしょう。また小児科は、子供がクリニックでコロナに感染するんじゃないかという心配から通院を控えたと想像できますね。
開業医の経営が苦しくなるということは、その院長の家庭環境にも影響があるでしょう。収入が減るのですから家計を直撃します。医学部受験に関係するところでは、これは私の想像でしかありませんが、開業医の子供は私立医学部に行くことが普通に出来ていましたが、今後は家計に余裕がなくなり国立狙いの医学部の子供が増えるんじゃないかと睨んでいるんです。
そうなると、私たちサラリーマン家庭のように、元々国立大学医学部一択しかなかった者にとっては、競争率が上がり、合格の可能性が下がってしまう可能性が高まることにつながります。
開業医苦難の時代に突入することは、大学病院勤務医希望者が増える?
開業医の家庭は子供にその病院を継がせたいと願うものでしょう。しかし、開業医が経営が難しくなると自分の代で廃業し、子供は勤務医を勧める医師も増えるかもしれません。またこれから医師になる人も、開業志向も薄れるかもしれません。
開業医の年収は3,000万前後と言われてきました。一方、勤務医は1000万〜1500万といったところでしょうか。大学病院は安く、私立の民間病院が高い傾向にあるようです。開業医に比べるとかなり年収は減りますが、安定した収入が見込めるのは大きなメリットですね。勤務医志向が強くなるということは、受験する医学部をどの大学にするかという選択にも影響があるでしょう。
これからの医学部受験は、様々な思惑や要素が絡み合うため、競争率や偏差値が予測しにくい状況になりますね。
医師を何が何でも目指すことになる?
医学部を目指していた学生が、途中で挫折し、学力不足から他の学部に希望を変えることは決して珍しいことではありません。その変更先としていくつかあげられるのが「薬学部に行き薬剤師になる」「歯科大学に行き歯科医になる」「専門学校に行き臨床検査技師になる」などがあります。しかし、コロナ禍の元、これらの職業も実は危機に見舞われているらしいのです。患者数が減るということは調剤数も減り薬剤師あまりが起こります。それは歯科医も検査技師も同じことです。それらの職業に将来性がないなら、やはり多浪してでも医学部を目指そう!となるかもしれません。まあ、これも憶測ですが。