大学受験にはいつも「裏口入学」という黒い噂が付きまといますよね。特に医学部は、金持ちの医者がお金にものを言わせて、自分の子供を医学部に入学させるなんてことがまことしやかに囁かれてきました。
1980年代には偏差値が40代の医学部が存在しており、その頃は、医者ができの悪い息子を医者にするため裏口入学させていたこともあったのだろうと思います。(あくまで想像ですよ)
しかし、2000年代に入り医学部の人気がうなぎのぼりになり、優秀な生徒が受験するようになると、国立、私立にかかわらず医学部の偏差値は65以上となったことで裏口入学は無くなったと思われます。
医学部に裏口入学はない!と断言できます。
本当に万が一、裏口入学が存在したとしたら、そんなことをする親や子は、本当の意味でバカだとしか言いようがありません。
なぜなら、医学部受験を正式に勝ち抜いた学力(実力)がないと、医師国家試験の合格どころか、1学年も進級できないからなのです。医学部に入学したら、自動的に医者になれると思っている人は正かいませんよね?
医学部の過酷さは別ページ(→医学部の過酷)で解説しましたが、1年生から6年生に進級していくのに本当に勉強しなければ留年していきます。その勉強も、受験勉強を勝ち抜けた学力、集中力がなければ到底周りについていけるものではありません。さらに、医師国家試験はマークシート方式のため、医師になるために不正ができません。
裏口入学したとしても医師になるまでにどんどんふるい落とされてしまうのです。
本当に昔は、裏口入学で医学部生にはなったものの、ついていけず、留年を繰り返し結局は放校(退学)になってしまうケースもあったようです。
ですから、現在、東大理Iや理IIに入れるぐらいの学力が必要と言われる医学部に対し裏口入学は意味がないのです。大学側も、どうせ医師国家試験に受からない生徒を受け入れ、その大学の医師国家試験の合格率、ひいては大学の評価まで下げてしまうようなことはしないのです。
受験生の皆さん、保護者の皆さんお分りいただけましたか。
ですから安心して受験してください。
しかし、他の投稿でも書いたように(→参照)、浪人、現役、男女、他府県受験などによる得点操作は現実にありますから、それは覚悟してください。でも、それを知らず、分析せず、無策で出願する方が努力不足と言われても仕方ないのが今の医学部受験の現実なのです。