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医学部を目指す受験生と保護者の皆さんに伝えたいこと

医学部から薬学部への志望変更は後々後悔をします!

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目次

医学部から薬学部への志望変更はお勧めしません

今、世界的コロナ禍の中、医療者が大変なご苦労をされています。
それでも、医療者になって社会を救いたいという意思をもつ学生の皆さんが増えていて、とても心強いことだと思います。

中には、経済が不安定でも医療者であれば倒産やリストラはなく、高給も期待できるという打算で志望している人もいるのかもしれません。
それでも、医学部や薬学部といった学部が注目され、目指す人たちが増えているのは事実です。
学生の皆さんが目指す医療従事者の中でも、最初に思い描くのはまずは「医師」ではないでしょうか?

ステイタスや収入を考えるとまずは医療従事者の最高峰である「医師」になりたいと夢を描くのは当たり前です。
しかし、医学部は超難関です。東大や京大に匹敵するほどの偏差値を必要とします。

ですから一度は医師に憧れ医学部受験を目指して勉強してみたけれど、どうしても学力が届かず薬学部に志望を変える受験は実はとても多いのだそうです。偏差値で見ると
●医学部:65~75  ●薬学部:55~65
10ほど開きがあります。

下位の医学部と上位の薬学部では偏差値が僅差なので、最後まであきらめきれずに医学部志望で頑張ってみたけど、最後の最後の願書提出の段階で諦め、もしくは妥協して薬学部にしてしまうのでしょう。

そして、医学部を目指していたぐらいの学生さんなら、その多くが合格を果たす事が出来るのです。

しかし、この「諦めや妥協」が、今後、あなたを苦しめ続け、後悔や劣等感と闘い続けることになります。
それは、医学部から薬学部への志望変更経験者の多くが語っていることで、薬学部に在籍している人たちの中でも共通した意識です。
「本当は医学部を目指していたけど、薬学部しか無理だった」
「医師と薬剤師では月とすっぽんだなー」
「頑張れば医学部にも行けたかもしれないなー」
なんて、薬学部の中で発言してしまうようです。

心の奥底で、薬学部、そして薬学部の学生を馬鹿にしているからです。

自分は本当はこんなところに来る人間ではなかったと。

本来医学部と薬学部に上下はなく、どちらも難関

医学部と薬学部。どちらも医療の現場を支える大切な医療人材を育成する教育機関です。
本来、どちらが偉いとか偉くないとか上下を付けるのはおかしいのだと思います。
どちらも専門の大学で6年間厳しい授業を受講し、さらに厳しい進級試験をクリアしなければなりません。
いずれもとても授業が難しく相当な量の勉強が必要とされています。
6年間頑張りぬいた末に、最後の難関「国家試験」に合格しなければ、それぞれ医師、薬剤師になれないのです。
本当にどちらも選ばれた人たちなのです。
何も知らない人たちからすると、医師も薬剤師もどちらも医療者として立派な人たちのはずなのですが・・・。

医学部と薬学部では実は大きな差があるのが事実

でも現実は違います。
明らかに医学部と薬学部には大きな差があり、そしてそれぞれ「医師国家試験」「薬剤師国家試験」に合格し、医師そして薬剤師となってからも、明らかに職場で様々な差が生まれます。

■給与も大差が

医師の勤務医としての平均年収は約1300万円前後です。開業医となると2000万~3000万も夢ではありません。一方薬剤師の平均年収は590万円程。病院勤務かドラッグストア勤務かでも変わるのでしょうが、いずれにしても医師と薬剤師では2倍以上の開きがあるのです。薬剤師として高給を目指すのなら、医薬品メーカーで研究者として従事する道はあるようです。

■医療現場の業務範囲でも大差が

医師と薬剤師では、それぞれ医療法と薬剤師法とでその役割が厳格に定められています。

その役割の中で、医師は処方箋を交付し、薬剤師はその処方箋に従って調剤をすることになります。

薬剤師は決して自分で処方をすることは許されません。

一方、医師は、例外的に自分の交付した処方箋であれば調剤することが許されています。

孤島の診療所の医師などは診察から処方、調剤まで一人でやる必要がありますからね。
このように、薬剤師は医師の処方箋指示に従うしかないため、上下関係でいえば下になるわけです。
もちろん、薬剤師は単なる調剤係だけという訳ではありません。

医師の処方に疑義があれば問うことも、処方に助言もできます。

お薬手帖を見て、医師にはわからない禁忌の薬飲み合わせに気づけるのは薬剤師だけでしょう。
それぞれに役割があるのですが、「本当は医師になりたかった」といつまでも劣等感を持っていると、自分は使われている下の立場だ・・と卑下してしまうことになるでしょう。

一番の問題は、医学部を諦めた人たちが薬学部に進学すること

このように、本来この2つの職業に上下は無いのですが、自分達でその上下の意識を持ってしまっているのが問題なのです。

薬学部の学生は、「一度は医学部を目指したいと思った経験がある」ことから、自分は夢が実現できなかった挫折者意識。

医学部の学生も薬学部は夢破れた学生が行くところという優越感を持つ傾向にあるのです。
お互いがその意識を持ち続ける限り、この上下意識は変わることがないでしょう。

「本当は医師になりたかった」という夢は消えないという辛い事実

薬学部に入学した生徒の中でかなりの割合で、医学部を諦めきれずにいる生徒がいると言われています。

中には、一旦は妥協して薬学部に合格し入学したが、在学中に勉強して再度医学部受験を目論んでいる「仮面浪人組」もいるのです。

そんな人たちは、同じ薬学部の生徒を見下す傾向さえあるようです。

薬学部の1~2年生の間でそんな生徒は煙たがられ、空気を乱す元凶になっているのは薬学部あるある事情として有名な話ですね。
純粋に薬剤師に憧れ、夢や希望を抱いて入学してきた生徒さんにしてみれば、「そんなに薬学部が嫌ならさっさと辞めたら!」って言いたくもなるでしょう。

薬学部に入るなら純粋に薬剤師になりたいと思うことが大切

ですから、もし医学部狙いから薬学部に志望変更するならば、

●まずは自分の実力不足を自ら認め受け入れる事!

●薬学部にするなら頭を切り替え、「薬剤師」が素晴らしい職業だと理解し本当の目標にする事!

が大切です。

これが出来ないのなら、医学部を諦めた時点で医療系の大学を避けるべきなのです。

全く畑違いの学部、例えば文学部や経済学部、工学部などです。

もし将来、薬剤師や放射線技師、理学療法士など医師以外の医療従事者になった場合、必ず医師の指示に従わなければならなくなります。

ずっと、本当は医師になりたかったのに!という劣等感を持ち続けるのは、何よりも一番自分が惨めで不幸ではないですか!

医学部を目指すのに仮面浪人で薬学部を受験するのはやめろ!

医学部を諦めていないくせに、まずは浪人のリスクを無くすため薬学部の合格を勝ち取り一旦入学し、その間に医学部受験の勉強をする「仮面浪人」が少なからずいるようです。

実際それで、翌年医学部合格を実現させる強者がいるのも確かなようです。

でも、そんな人間は一握り。それを目指して、結局は医学部にも合格できず、薬学部でも進級できず留年してしまうのが落ちなのです。

それはそうでしょう。

逃げ道を用意して医学部受験に臨む人間が、医学部一本に絞って死ぬ気で必死に頑張っている人間に勝てる訳がないのです。

例え薬学部に入学してすぐに休学届を出して、受験勉強に集中する体制を取ったとしてもです!

薬学部に一旦入学後、休学して医学部受験に備えるような人に言いたい!

浪人というリスクを回避して、薬学部に一旦入学する事自体、私はどうかと思いますが、さらに、すぐに休学して医学部受験に備えるような行為は、許す事が出来ません。

●まず親の立場で。休学といえど、入学金、授業料の一部は支払わなければいけません。仮面浪人するために200万近い(国立と私立では違う)親のお金を無駄にするような行為や考え方は、許せないのです。例え親がそうしなさいと言ったとしても甘えすぎです。

●受験生の立場で。仮面浪人をする事で、薬学部の貴重な1人分の定員を取られてしまうのです。本当に純粋に薬剤師を目指していたであろう学生がそれで不合格になっているのです。それを考えて欲しいのです。

もし、休学ではなく通学し、進級も目指しながらやろうと考えているなら「やめておきなさい」と言いたい。

なぜなら、薬学部は入学してからも大変な勉強量が待ち受けています。厳しい進級のためのテストに次第点を取りながら、同時に医学部にむけた受験勉強もするなんて至難の技でしょう。

ほぼ間違いなく、二兎を追うもの一兎も得ず!

医学部は落ち薬学部も留年することになるでしょう。

最悪なのは、それで医学部を落ちて薬学部で行こうと決心しても、留年した後は同級生は次の年の新入生です。

きっとあなたは、留年した人間として浮いてしまい、大学生活を楽しむ事が難しくなるかもしれません。

そうやって薬学部を去っていく仮面浪人は、実際多いそうですよ。

医学部を受験するなら退路を断て

あなたが本気で医学部を目指すなら、仮面浪人などという姑息な逃げ道を準備せず、真っ向勝負をすべきなのです。

せめて、1浪までは。

流石に2浪や3浪となると、「するな!」とは私もいえませんが・・・・。

我が子が2浪で医学部受験に臨んだ時は、流石に親の私も「仮面浪人」の言葉が頭をよぎりました。

因みに、我が子は、現役受験の時、前期で国立大学医学部に不合格だったため、学校の強い勧めで後期は国立大学の他の学部を受験し合格をしました。

しかし、どうしても医師になりたいという夢を捨てられず、国立大学の合格を辞退し浪人を選びました。

我が子ながら潔い決断だったと今は言えます

しかし、もしその後医学部に合格できていなかったとしたら後悔してもしきれなかったでしょうね。

2浪までしたのですから、本当に冷や汗ものです。

まさに、医学部受験は人生をかけた挑戦なのだとつくづく思います。

しかし、本気で医師を目指すなら人生をかけ退路を絶って臨む覚悟が必要だと言うことです。

でなければ、医学部合格なんて果たせません!

厳しいことを言うようですが、本当のことなのです。

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